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記者(以下、記): 現在のお仕事内容について教えて下さい。 石川さん: 大きく分けて2つあります。1つ目は、ビジネスコーチ(注1)という立場で、中小企業(注2)の次期社長をサポートするという仕事です。中小企業というのは後継者の問題が大変なんです。ちょうど今、日本の中小企業は社長が60歳から70歳ぐらいで、引き継ぎを行う時期にあります。ところが、引き継ぎたくてもうまく引き継げない会社が多いんです。だいたい中小企業の後継者となるのは今の社長の息子であることが多いんですが、どうしても親が息子に直接跡継ぎとしての教育を行うのが難しいんです。そこで、息子が経営者に育つまでサポートをしてほしいと依頼を受けます。 記: サポートするというのは石川さんが実際に社長としての仕事を教えるんですか? 石川さん: いえ、私はサポートするだけで教えることはしません。あくまで本人に主体的に考えてもらいます。ただ考えてもらう上での方向付けや推量付けはきちっと行います。そのとき途中で問題が発生してくるので、その問題を解消するためには何が必要かということを相談していきます。だからそういう意味では、経験の浅い新入社員を指導してくれる先輩のような存在、プラス心の支えとなる存在です。 記: サポートしていくとなると、割と長期的に関わっていくんですか? 石川さん: 長期的です。だいたい5年とか10年ぐらい。
記: 長いですね。そうするとサポート役として選ばれるのに、相当信用が必要なんじゃないですか? 石川さん: いえ、最初に信用があってではなくて、お互いの関係を徐々に作っていくことが多い。というのは、だんだんなくてはならないものになっていくんです。例えば電話で週に1回、1時間くらいかけて、今週1週間にあったことや来週1週間をどう行動していくのかについて話します。そうは言ってもビジネスに特化しているので、1週間の出来事すべてを話すわけではありません。ただ、最近は結婚問題が出てきて、そちらのことの相談も受けています。 記: プライベートなことも相談されるんですか? 石川さん: ビジネスコーチはプライベートな面もしっかりサポートしていかないといけません。 記: もう1つの仕事の内容について教えて下さい。 石川さん: もう1つの仕事は、企業における研修です。特に私がコミュニケーションを専門としているので、上司と部下とのコミュニケーションをうまく取れるようにするにはどうすればよいか、組織のまとまりをどのように作っていけばよいかなどを目的とした研修を主にやっています。また企業が自ら行っている研修上の問題点などを聞いて、それを解消するためのアドバイスを行うこともあります。 だから今の仕事は、ビジネスコーチと企業研修の2つですね。 (注1)…ビジネスにおいて、依頼者が抱える問題を依頼者自らが答えを出すように導く人。 (注2)…従業員の数、資本金が共に中規模以下の企業。 |