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もしも、自分の部屋を植物でいっぱいにするとしたら、あなたはどんな植物を飾りますか? 植物には、様々な個性があります。色、形、匂い・・・。どの植物を選ぶかで、今の自分が見えてくるかもしれません。 井上英明さんは、そんな植物を扱う会社を経営されている方です。花屋をはじめ、スクール、植物を扱った装飾関係などのお仕事もされています。 花屋の社長と聞くと、印象的に女性を思い浮かべる人もいるかと思います。なぜ男性の井上さんが花屋という仕事を選んだのか。そして、井上さんご自身の植物に対する思いなど、お話をお伺いしました。 記者(以下、記): 今現在、井上さんはどのようなお仕事をされているのですか?
井上さん: 今は経営者として、花屋と、初心者向け・上級者向けの2つのスクール、あとは室内装飾という部屋の中を植物で飾るお手伝い、の3つの仕事を主にしています。 記: なぜ、植物に関わるお仕事をされようと思ったのですか? 井上さん: 植物に関わる仕事をする前、イベントの企画会社みたいなことをしていたんです。ただ、イベントの企画というのは仕事が不定期なんですね。イベントがない時には、会社にお金が入らない。そこで、会社の安定性を考えた時に、何か他の事業をやらなきゃいけないなと思いました。そんな時、知り合いの花屋に連れられて、偶然にも花の市場に行ったんです。 記: 実際に、市場に行ってみてどうでしたか?
井上さん: 市場では、花はこんなにも安いのか!と驚きました。と、同時に、なぜ市場ではこんなに安い花が、花屋ではあんなに高く売られてるんだろうと疑問に思ったんですね。その疑問を調べてみたら、家賃と在庫が関係していたんです。家賃と言うのは、花屋はだいたい駅の近くや駅の中にありますよね。そうなるとやはり家賃が高いんです。だから、その分花の値段を高くしなきゃいけない。 もう1つの在庫というのは、花というのはいつ売れるかわからない。けれども、いつお客さんが来てもいいように、豊富な品揃えを用意しなければならない。でも売れなかった時のことを考えて、在庫があまった花の分の値段を上乗せしなければならない。どうしても、市場では安くても、売る時は高く売らざるを得ないというような仕組みだったんです。 記: なるほど。ではなぜ、その花を使ってお仕事を始めたんですか? 井上さん: 家賃と在庫のせいで花の値段が高くなるんだったら、家賃と在庫がなければ安く提供出来ると思ったんです。毎週、欲しいという人のところに、個人的に市場で仕入れた花を直接持っていけば家賃もゼロ、在庫もゼロ。だったら、安くだせるんじゃないかということで試しにはじめたのがきっかけです。 記: 会社を興(おこ)すということにはどんな思いがあったのですか? 井上さん: 人間には、右脳系と左脳系、つまり感覚派と頭脳派の人たちがいる。僕は大学を卒業してからニューヨークの会計事務所で働いていたんですけど、感覚派なのにもかかわらず数字を扱う仕事をしていたんです。会計士なら、一応給料もいいし、社会的に認められている職業だったかもしれない。けれど、自分の人生を考えた時に、自分の性に合わないことをやってる時間というのがね、すごく自分の人生の無駄遣いなんじゃないかと感じたんです。自分の人生を切り売りするのはもったいない。自分の性に合っていないということには確信が持てたので、ここはまずはやめようということで帰国しました。 じゃあ、やめて今度は何をするかって考えた時に、やっぱり会計士というのは、人の会社のお金を勘定する仕事だから、個性のあることなんて出来ないわけじゃないですか。人の会社だから。だったら、もう自分で会社を興しちゃえば好きにやりたいことが出来るわけだから、自分で会社を作っちゃったんです。やっぱり、お金よりも自分の人生の方が大事だって思ったんですよ。 |