▼担当学生記者
井上啓太(20歳:取材時)
▼取材日
2004/8/20(金)
▼取材時間
12:30~14:00
▼取材地
小木埠頭公園のベンチ@佐渡
▼取材の雰囲気
とてもよく晴れた空の下、心地よい風が通り抜ける公園でベンチに座りながらの取材でした。その日、公園ではアースセレブレイションの前夜祭が行われていて、露店が多く出ておりとても賑やかでした。そんな中で葛原さんも古食庵というお店を出していました。屋外での取材はキャリナビ初だったようで準備がなかなか大変でしたが、今でも葛原さんの笑顔、佐渡の風景は脳裏に焼き付いています。
お話の中で、葛原さんは“都会の人たちは自分を持っていない人が多い”ともおっしゃっていましたが、都会では仕事も遊びも何でも与えられて、自分から作り出していくという発想がなかなか出てこないのではないでしょうか。また、一般的に都会では、仕事や遊びが生活と密着しているというよりはそれぞれが独立していて、切り離されている気がします。多くの人は仕事は仕事、遊びは遊び、生活は生活といった具合に捉えていると思います。
やはり葛原さんの生き方は全てが生活と密着しているし、自分から何かを作り出すという、自分の世界を持っている方なのだと思いました。佐渡という場所が、葛原さんのような生活を生み出したのかもしれません。今回の取材を通して、いわゆる都会で仕事をして生活するパターンとは違った、葛原さんの世界を見ることができました。
葛原さんのキーワードに感じました。少し前までは、「一生懸命稼いで、少しでも豊かになること」が皆の共通の目的だったし、頑張れてたのだけど、豊かになった今の時代はそれは皆を引っ張る力をもう持っていなくて、何を目的にしてもよくて、人それぞれ色々で、では、自分は何に満足するのか。ここを考えるのがやっぱり大事だと思います。
私が今、思い返して印象に残っているのは、葛原さんのあの雰囲気です。何と言うのか、人に対して開いている感じがして、私はとても好感を持ちました。 自分のそのままを、気負わず出している感じです。それがとても羨ましい。私は相手によって、肩の力を抜いてそのままを出せたり、そうでなかったりします。隠してしまったり、よく見せたいという気持ちが働くことがあり、そういう無理をしたときは自分でも気が付きます。
なぜそうなるのか。自分なりに思い当たることがあって、自分が相手に関心を持っていて、なおかつ相手にとって、自分のそのままではさほど面白くないというか、それほど魅力がないのだなと自分が感じた時、その傾向があると思いました。しかし、そうやってある意味、頑張っている状態というのは長続きせず、そのうちぼろが出るか、自分が疲れて演じることをやめてしまうか、疲れるので相手に会いたくなくなってしまったりするので、意味がないなあと思います。一時の関心を得られはするが、後には何も残らないというのは悲しい。
自分自身に肯定感を持つか。私は私でいいんだ。と思えるか、のびのび生きられるか。活動し始めたときから、このことは意識されていて、修了した後もやっぱりここなんだなと思います。そして、キャリナビが伝えようとしていることなのかなと思います。
私はキャリナビ活動中、自分の家族のことを色々考えました。そして、一つの結論が出て、現在は一人暮らしをしています。生き生きと働いている、生きている人に会い、自分を考える、皆の感じを聞くというキャリナビの経験は私にとって、とてもとても大きなものでした。思いきって活動して本当によかった。
今は、卒論で、今まで家族のことでいっぱいで見えていなかった自分のひっかかりについて考えています。またまたそんな引っぱり出して、、、と言われてしまいそうですが、今までこういう機会はなく、なんとかしたいと切実に思っていたので、 なかなか辛くもあり、混迷の時期なのですが、できるところまでがんばってみようと思います。
“学ぶ”と言う言葉の語源は“まねぶ”だと聞いたことがあります。それは、先人の真似をすることで自分もできるようになるからだそうです。でも、葛原さんのこの言葉はそれとは逆です。人から教わることをしなくても、強い興味があれば自分の力で前へ進むことができるということでした。
私は、それほどまで何かに没頭したことはありません。でも、気づいていないだけで、自分にとってはごく当たり前に何かの能力を身につけていることもあるかもしれません。多くの人は自分にとって何が一番適しているか分からない状態で、偶然出会った何かを始め、続けていくうちに好きになるのだと思います。そうやって自分の大切なものに気がつくと、周りとは無関係に、ひとりでに能力を身に付けていくと思いました。本気という状態をどう捉えるかにもよりますが、そのものに正面から取り組む決心をして行動を起こすことができれば、新しいものを生み出すことができるのかもしれません。本気というのが新境地を目指すことだとすれば、過去のものを参考にすることはあっても、その先を造るためにオリジナルな工夫を加えることになり、誰かに教わっているだけでは本気ではないのかもしれないと思いました。
私は今、卒業研究で今までにないものを提案するべく取り組んでいます。キャリナビが終了すると、毎日それだけを考えて生活できる、とても贅沢な日々になります。一番自分の本気を出しやすい環境だと思うので、後悔が残らないように精一杯取り組みます。この言葉について考えたことで、勇気とやる気を自分の中から見つけることができました。