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4.自分でスタートラインを決める

 

記: 浅野さんはどんな学生でしたか?

浅野さん: そうですね。この間、中学の時の友達が遊びに来て、「昔から人の面倒見が良くて、リーダーシップを取り、姉御肌だった」と言われました。昔から負けず嫌いで、言ったからには責任を取るとか、やると言ったからにはやるとか、とにかく昔から中途半端が嫌いでした。たとえば、夏休みの宿題でも、40日あったら先に済ましてしまわないと気がすまなかったんです。

記: えー(一同、驚く)私たちはその全く逆の性格です。

浅野さん: 先に済まして、後はゆっくり遊ぼうと考えていましたから。

記: 心残りがあるのが嫌だということですか?

浅野さん: そう。昔から物事を少しでも残したまま、次のことをやるというのは、ものすごく嫌でした。今でも同じです。夜、ふとやるべき事を思いついたら、思いついた事を全て紙に書いておきます。そして朝になったら、やるべきことを片付けてから出掛けます。私は、社員さんに対しても、言ったことをしていない時は厳しいですよ。出来ないならば、なぜ出来ないかという報告が欲しいのです。「今日はこんな事情で出来なかった」とか、「その代わり明日はこうします」とか。ここに、1つの次に向けた話ができないとだめですね。また、学生時代の私はスポーツを通して色々なことを学びました。特に短距離が大好きで陸上の選手だったんです。でも、1番になるということより、前を走っている人の走り方を見て「あの人のいいところを取り入れよう」と考えていましたね。いつも人の良いところを学ばせていただきました。今でも信条としているのは、「われ以外みな師」。自分以外はみんな先生と昔からずーっと思ってきました。だから人のお話を聞くのも好きなんです。聞いていてつまらないと思う話にも1つは「あっこれいただき」という話が必ずあるはずです。

記: 浅野さんは前向きですか?

浅野さん: 前向きですね。嫌なことがあって家に帰って1人で布団の中で泣いても、お日さまが上がると、やっぱり頑張ろうって思います。「もうやめよう!」と思っていても、何時間か経つと「やらない前からそんな事言ってどうする!もう1回頑張ろう!」と思い直します。そうやって自分で自分を励ましては、またやるというのは、今でもそうです。そして、何か出来ないことがあったとしてもそれを人のせいにはしないで、自分のせいだと考えています。できないことは自分の努力が足りなかったからとか、もうちょっと勉強してきたら良かったといつも思います。この前もある学校の講演に行ったとき、「私たちの時代はお金が無くて大学に行けなかった。大学に行ける時代にどうしてみんな勉強しないの」って言いました。子供が大学へ行こうと思ったら、下宿代や生活費等で親も大変な思いして出しています。でも、行きたくても行けない人だっていっぱいいます。私たちの時代は親に迷惑かけることは、いけない事だと思っていたし、悲しませることは絶対嫌でした。中には親不孝な人もたくさんいましたが、私は親を喜ばしてあげたいなと思っていたので、頑張れたんでしょうね。

記: 今、若い人の中には自分に対して否定的になっている人も多いと思います。自分を反省するときにも「自分はだめだった」とそこで止まってしまう人もいると思うのですが、どうして浅野さんはそこから、明日がんばろうという気持ちに持っていけるのでしょうか?

浅野さん: 親を見ていたからですね。私の母は癌の宣告をされても頑張って生きた人でした。世の中には自分をいつも落ち込ませてマイナス思考で慰めている人もいますけれど、私はいつもプラス思考で挑戦していたいですね。

記: 浅野さんは敢えて挑戦していくのですね。

浅野さん: メリハリをつけることが大事。24時間ってあっという間に経っていくでしょう?その24時間をいかに有効に使うか、どこの時点でメリハリをつけるかが自分にも他人にも勝てることになると思うんです。だから頑張る時と休む時があっていいんです。でも、24時間を1つの区切りとして24時間の間にケリをつけなくてはいけないんです。それでも立ち直れなかったら、今度は1週間を区切りとする、1週間がだめなら1ヶ月を区切りとする、というように自分がどこで区切りをつけるかだと思います。そして1年の終わりに除夜の鐘と共に、「私は来年からまた始めるのや」と、思っています。そのスタートラインをどこに持ってくるか、そしてどうやって自分の精神力をコントロールするか・・・プレッシャーに押しつぶされずに、スタートラインを見つける。それを、自分に言って聞かせることが大事ですね。

記: 自分でコントロールして自分に言い聞かせるということですね。

浅野さん: 私はそれが出来ないネガティブな人に「人生長いのに今ここでへこたれてどうする!」と、いつも思いますね。だから一生懸命という言葉が好きです。なんでも一生懸命やっていれば、必ず結果は後からついてきます。物事をやる情熱が実るんではないですか。私は仕事の結果というのは時間には関係ないと思います。時間をかけても仕事の結果が見えない人はたくさんいます。けれども「情熱×時間」というのは必ず仕事の結果になる。それは、やる気っていう情熱があるから。最初から「時間=仕事の結果」にはならないと思いますね。

 
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