▼担当学生記者
副島裕之(22歳:取材時)
▼取材日
2002/6/17(月)
▼取材時間
16:00潤オ17:00
▼取材地
オフィス@渋谷
▼取材の雰囲気
とても物腰の柔らかな方で、一つ一つの質問についてしっかり考えて答えられているのが印象的でした。和やかな雰囲気で行う事ができた取材でした。
早川さんの生き方について、取材前に抱いていたイメージとは少し異なりました。というのも、記者と聞いて連想するものは敏腕記者というようなバリバリ働かれているイメージがあったのですが、早川さんご自身が言われていたのですが、私は人情型(縁の下の力持ち的な)記者だよとおっしゃっていたのが印象的でした。
就職活動の時に最後の最後でNHKを決められた理由も当時面接官に言われた「NHKにはいろんなヒトがいる」という一言が決めてだったとおっしゃっていました。世の中にはたくさんの人がいて、どこにでも自分の伝えたいことはある、強く響いた言葉でした。また、時間との戦いの中で、しっかりと腹に落として自分の考えをまとめる強いプロ意識も感じました。
「どんな分野で仕事をしていても長年やっていると、自分のやっていることに過信をし、疑いをしなくなる。特に、マスコミの人にそれが顕著で、ある時から自分がプロであると勘違いをしてしまうことがたびたびあるんだ。」とおっしゃられてました。どういうことかというと、自分は専門家であるということを気取ってしまうために、取材をしていて、「こんな事を聞いたら恥ずかしい」「こんな事聞いたらバカにされるんじゃないだろうか」といって自分のわからない事をわからないままにするのが一番いけないことであるということです。
これは僕達の身の周りでもよくあることではないでしょうか。聞くのが恥ずかしいから自分は「わからないこと」でもあえて「わかったふり」をする。長い目でみるとそれで得することって無いんですよね。逆にその時は「恥ずかしい」と思ったことでも聞いたら意外と相手も知りたかったことだったりして、話が広がる事もたくさんある。
「僕は全てをわかった風なふりをしたくないし、また決してプロということを気取りたくない。些細なことでも常に相手に質問するようなアマチュアリズムを失ってはダメだ。」どうしてもジャーナリストというと上からものを言うイメージがあったのですがこの早川さんの言葉から「常に上の視点ではなく、下の視点にたって世の中の真実を伝えていこう」という早川さんの心意気みたいなものを感じることができました。
このOnlyOneWordは早川さんご自身の、記者としてのスタンスを表しています。それぞれの記者には専門があります。例えば早川さんは、“教育の取材”の専門家です。しかし、“教育”の専門ではないのです。記者を長くやっていると、大抵の人はある時ここを履き違えてしまいます。
記者という職業は、ある意味では確かにプロだけれど、完全にプロフェッショナリズムに陥ってしまってはだめ。大いなるアマチュアリズム失ってはいけない。どんなに自分が低レベルだと思っても、バカな質問をしていると思ってはいけない。相手にバカと思われてもいい、そんなバカな質問に答えられない奴の方がよっぽどバカなのだ。自信を持って、こうおっしゃっていました。
私が特に共感したのは、バカな質問をしてもよいのだということです。専門家やプロといわれる人を前にした時、怖気づいて、ついつい知ったかぶりをしてしまいます。「こんなことも知らないなんてわかったら、幻滅されるだろうな。」なんて考えてしまいます。身近なところ、例えば友達関係においても同じようなことは起こっていると思います。しかし、知ったかぶりをするということはその分、自分が知る機会を逃しているということです。そして同時に、相手が改めて考える機会、確認する機会を奪うことにもなります。
ですからどんなに“バカな質問”でも、自分が疑問を持ったならば、誠実に相手にぶつけてみることです。常に知識欲を持つこと、どんなにわかったつもりでも完全にわかったなんていう最終ラインはないのだということを教えてもらった気がします。
私にとって、今日1番の収穫といえるお言葉でした。