▼担当学生記者
佐々木大輔(22歳:取材時)
▼取材日
2002/5/17(金)
▼取材時間
11:00~13:00
▼取材地
上田さんのオフィス@広尾
▼取材の雰囲気
取材は広尾の静かな町並みの中にある上田さんのオフィスにて行われました。一つ一つの質問に言葉を選びながら慎重に答えてくれた上田さんの姿が非常に印象的でした。話せば話すほど様々な体験談が出てきて、結局2時間半もお話を伺ってしまいました。
同じ地球上で生きていることを感じられるだけで、世界は少し変わるんじゃないかと思う
担当学生記者:
佐々木大輔(22歳:取材時)
上田さんはThink the Earth プロジェクトの他にも、インターネットを使って地球を「感じる」ことのできるサイトの企画に携わっていいます。このような地球を感じられるようなサイトを生み出しているのは、インターネットの面白さを「つながる」ことだと感じているからだそうです。もちろん、インターネットで感じるだけで「そこまで大きく世界は変わらないかもしれない。」と上田さんは言っていました。しかし、同じ地球上で生活しているということを少しでも「思う」だけでも少しはみんなの意識が変わるのはないかと考えているそうです。
このように「感じるサイト」という新しいことに挑戦し、形にしていくまでには様々な困難もあったと思います。しかし、上田さんは「本当にやりたかったら続けるはず」と言っていました。確かにその通り。改めて自分のことを見つめ直してみると大抵の障害というのは自分自身で作り出しているものだと実感しました。
この取材を通じて「意志あるところに道は通じる」ということを感じました。「自分がやりたい」ものを見つけたら、不安でも自信がなくてもとりあえず一歩踏み出してみる。すると、道は自然と開けていくものだと思いました。
悩むことは未来のことを考えるチャンス
同行学生記者:
安徳普至(21歳:取材時)
電通をやめてさまざまな活動をしている上田さんですが、三年間ほど自分が何をやりたいかを悩んだ時期がありました。会社をやめるきっかけの一つとして、阪神大震災を経験して、確実だと思っていたものが確実でなかったことに気付かされたことが大きかったそうです。
「自分が何をやりたいか」最近よく考えることですが、何も考えずに会社に入ってもいずれはぶつかる問いだと思います。学生時代にこの問いと正面から向き合い、試行錯誤していきたいです。他にも色々なお話が伺え、非常に充実した取材でした。みなさん、ぜひ記事を読んでくださいね。
「記者:自分の事感動屋だと思いますか?」「上田さん:思う」
同行学生記者:
金井寿恵(22歳:取材時)
地球規模で仕事をしている上田さんなので、お会いする前はきっと熱血漢なんだろうなあと勝手に想像を膨らませていました。しかし実際にお会いしてみると、淡々としたトーンでお話をされるので、「おやや?」と思いました。しかも、「Think the Earthは別に壮大な夢があるわけじゃないんだよ。他の国の事をもっと実感していたいだけ。同じ時間を生きているって思えば、なんか世界は変るんじゃないかな」と、全く気負いのないコメント。じゃあこの方を動かしているものって何?なんでこんなにすごいことができたの? 取材中、このことをが気になってずっともやもやしていました。しかし、最後におっしゃったこの言葉で、納得がいきました。
「これすごい!面白い!」と取り込んでしまう力。
理論じゃなくて感覚がこの人を動かしているんだと。会社を辞めた理由も、Think the Earthプロジェクトをやっている理由も、理屈ではない。オルカライブの映像も、写真も、「見たら気持ちがいいでしょう?」そんな気持でものづくりをしている上田さん。本当に素敵な人だと思いました。
つながっているという意識
同行学生記者:
金井理恵(21歳:取材時)
阪神大震災後に実家近辺を訪れたとき、変わらないと思っていたものも変わっていくという体験をなさったそうです。取材場所の窓からみえる建物を眺めてみると今にもガラガラと崩れていってしまうもろさを感じました。変わることが前提のなかで、どう変わっていきたいのか。どう変えていきたいのかを考えていかなくてはと思いました。
未来をつくっていきたい、とおっしゃる上田さんは向かうことを常に考えている方で「好きだったらやるでしょう?」という言葉をくださいました。好きなら体が動かずにはいられない、思わずうなずいてしまいました。
地球にすんでいる。(住ませてもらっている)あたりまえなことだとは知っている。でも忘れがちなこと、もしくは気づく必要がないと傲慢になっているのかもしれない。たまたま地球に生まれてきたのかもしれない、と思った。たまたまが重なっているのかもしれない、じゃあどうするのか。頭と体と心を使っていこうと思いました。
関係がある
同行学生記者:
用松沙織(20歳:取材時)
上田さんの関わったサイト"sensorium"の話が、私にとっては最もインパクトのあったことです。(余談ですが、sensoriumに関わっていた竹村真一さんが、 私の大好きなサイト”ほぼ日刊イトイ新聞”に掲載されていました
URLは、http://www.1101.com/takemura/index.html
インターネットは情報の検索などだけでなく、「つながっている」ということ自体がすごいことなのだ、と上田さんはおっしゃっていました。オルカライブでも、現在進行形でイルカのいる海を映しているだけなので、ときにはイルカが現われないこともあります。それで怒ってしまう人もいるそうですが、自然は人間のいう通りになどなりません。
そのことを通じて、イルカのいる海とそれを見ている自分は、今、この瞬間つながっているんだ、ということが実感としてわかるようになります。世界のどこかでなにかとつながっている、その”なにか”と”自分”は「関係がある」というリアリティを持てることが、インターネットの面白いところなんだと思います。
例えば、隣国で起きた地震は、自分には関係ないことだと思いがちです。例えば、電車で隣に座った人は、自分とは関係ない人だと気にもとめません。自分は「関係」に対する現実感が薄いように、以前から感じていました。しかし、インターネット内では、私たちは実際につながっている。いろんなケーブルやプロバイダなどを通じて、文字通りつながっている。関係があるのです。そして、そんなことが実感できるサイトに関わっていきたい、と私は考えています。