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記: 子供の頃はどんな感じでしたか?
伊藤さん: 静かで大人しくて人見知りが激しくて人前に出るのが嫌い。友達も決まった友達としか遊ばなかったです。どっちかっていうと根暗な子供に近かったですよ。それが嫌だと思う気持ちもあった。何とかしたいとも思っていた。でも、そこから1歩目に出るのがすごく難しくて。本当に怖かったのは「これでいいや」ってなっちゃう事。小学生中学生の頃はそれで自分の中で葛藤していましたね。 勉強は歴史が好きでした。歴史って偶然と偶然の繋ぎ合せで出来てるじゃないですか。今現在もそう。例えば、僕と君が会ったというのも偶然ですよ。会っていなかったらこのキャリナビにも参加させて頂く事も無く、僕がお芝居の世界に踏み込んでいなかったら当然無いわけです。 ちょっと考えただけでも、無限の可能性を感じるのです。たった1分の違いでこの人と会ってなかったかも知れないとか、一声かけなかったばっかりに自分の人生が全く変わっていたかもしれない、という事があるじゃないですか。その等身大の偶然の重なり合いが歴史のパーツになっているのだなぁって思うと、歴史ってなんて奥が深くて面白いのだろうって思います。 今の僕の仕事も、歴史と一緒なんです。舞台の準備ひとつやらないだけで、舞台が潰れるかもしれないのです。全部が折り重なって出来ているんですよ。 記: 子供の頃のから舞台監督を目指していたのですか? 伊藤さん: 違います。子供の頃は演劇には興味がありませんでした。 突然専門学校へ進学したのには、トラウマみたいなものがあったのでしょう。役者は舞台の上なら別人になれる訳でしょう。しかも、それが公然と許されている世界。自分が引っ込み思案な分、自分が出たいという願望も常にあった訳です。 記: しかし、舞台監督へと興味が移りますが。 伊藤さん: 舞台監督は、大きな枠組みで見えるじゃないですか。全体を作るわけですから。キャストさんと言うと舞台の上で演技している方なのですが僕は出演者というパーツ、劇場というパーツ、照明というパーツ、道具というパーツを全部見ることができるのが魅力でした。そういったものを組み合わせて、「ハイ!これが今回の公演です」って創るわけです。ゼロから大きな物を組み立てるのが好きなのかな。 |